夜の海は、昼間とはまったく違う表情を見せてくれます。
静けさの中で聞こえる波音、そして時折訪れる強烈なアタリ。
そんな「夜釣り」には、昼釣りでは味わえない魅力があります。
しかし、夜釣りは視界が限られ、ポイント選びや仕掛け、照明の使い方など、工夫しないと釣果が伸びません。
この記事では、夜釣りで釣果を上げるための実践的なコツを詳しく紹介します。
夜釣りの魅力と狙える魚
夜釣りの最大の魅力は、プレッシャーの少なさと活性の高い魚に出会えること。
昼間に比べて人が減るため、魚が警戒心を解くのです。
特に夜間は、エサを求めて浅場に回遊してくる魚が多く、以下のようなターゲットが狙えます。
- アジ(特に良型の尺アジ)
- メバル
- シーバス
- クロダイ(チヌ)
- タチウオ
- イカ(エギング)
これらの魚は夜行性が強く、光や潮の動きに敏感に反応します。
ポイント選びのコツ
夜釣りでは「明暗の境目」を意識することが重要です。
街灯や常夜灯のある堤防、漁港、橋の下などは魚が集まりやすい定番ポイントです。
✅ 明暗の境界を狙う理由
光に集まるプランクトン → それを狙う小魚 → さらにそれを狙うフィッシュイーター
という食物連鎖の流れが生まれるためです。
また、完全な暗闇の中では、潮通しがよい場所や障害物(テトラ・岩礁)周りを重点的に攻めましょう。
潮の流れがある場所ほど酸素が多く、魚の活性も高くなります。
照明の使い方とマナー
夜釣りの必需品といえば「ライト」ですが、使い方次第で釣果が大きく変わるのがポイントです。
💡 ヘッドライトは「弱モード」が基本
魚は強い光を嫌うため、海面を照らすのはNG。
足元の作業や仕掛け交換時だけ、手元を最小限の明るさで照らすのがコツです。
💡 常夜灯の恩恵を活かす
常夜灯の真下よりも、光が届くギリギリの暗いゾーンがベストポジション。
魚が「光と影の境目」でエサを待ち構えていることが多いです。
特にシーバス狙いをするときは明暗の境目で食ってくることが多いですね。
💡 他の釣り人への配慮
ライトをむやみに照らすと、周囲の釣り人の視界を奪ったり、魚を散らしてしまいます。
夜釣りでは「静かに・控えめに」が鉄則です。
夜釣りで活躍する仕掛けとエサ
ターゲットによって仕掛けは異なりますが、視覚より嗅覚を刺激する工夫が夜釣りでは有効です。
🎣 アジング・メバリング
- ワームはグロー(蓄光)タイプがおすすめ
- ゆっくりとフォールさせ、喰わせの間を意識
- 軽めのジグヘッド(0.8g〜1.5g)で自然に漂わせる
🎣 タチウオ・シーバス
- ケミホタルを装着してアピール
- タチウオはテンヤ+キビナゴ、シーバスはシンキングミノーやバイブレーションが有効
🎣 チヌ・根魚狙い
- オキアミやアオイソメなど、匂いの強いエサで勝負
- ズル引きでボトムをゆっくり攻めると、良型がヒットしやすいです
潮と時間帯の意識がカギ
夜釣りでは「潮の動くタイミング」を逃さないことが重要です。
特に、満潮前後の2時間と干潮から上げに転じる時間帯は魚の活性が高くなります。
また、時間帯ごとの傾向としては——
- 日没直後(夕まずめ):活性が一気に上がる
- 深夜帯(22時〜2時):一時的に静かになる
- 夜明け前(朝まずめ):大型の回遊魚チャンス
この「リズム」を掴むと、釣行計画の精度がグッと上がります。
安全対策も忘れずに
夜釣りは昼間以上に危険を伴います。
足元が見えづらく、波音も周囲の音も聞き取りにくいため、安全装備は必須です。
🦺 持っておくべき装備
- ライフジャケット(自動膨張式でもOK)
- ヘッドライト+予備電池
- スパイクシューズ or 滑りにくい靴
また、単独釣行の場合は、家族や友人に場所と帰宅予定を伝えるのを忘れずに。
まとめ|夜釣りで釣果を上げる3つのポイント
- 明暗の境目・潮通しのよい場所を狙う
- 光の使い方とタイミングを工夫する
- 安全を確保しながら静かに攻める
夜釣りは、少しの工夫で釣果が大きく変わる奥深い世界です。
昼間では出会えない魚や、幻想的な景色に包まれる特別な時間を、ぜひ体験してみてください。


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